第2期第4回継続助成

第2期第4回継続助成(2019年10月1日〜2020年9月30日)

第2期継続助成も4回目となり、応募資格がある6団体すべてから応募がありました。審査の結果、第2期助成テーマ別では、「連携・協働」3団体、「住民のエンパワメント」1団体が事業を展開していきます。

採択事業一覧

団体名 事業名 活動場所 助成額(万円)
 特定非営利活動法人 心の架け橋いわて 被災地コミュニティにおける支援団体間の連携・協働によるメンタルヘルスケアの強化 岩手県大槌町および周辺地域 298
 特定非営利活動法人 りくカフェ はまって、かだって、生涯現役(参加して、おしゃべりして 岩手県陸前高田市及び近隣市町村 400
 特定非営利活動法人 市民公益活動パートナーズ 次世代の地域コミュニティを担う壮年世代と共に学び・育てる@福島県北プロジェクト 福島県・県北地域北部(福島市北沢又地区周辺、福島市飯坂町地区周辺等) 399
 特定非営利活動法人 こども∞(むげん)感ぱにー 子どもの「SOS」をキャッチし、心と命を守る事業 宮城県石巻市 湊・渡波・牡鹿地区 400

概要

第2期第4回継続助成の選考を終えて

選考委員長 大島 誠

タケダ・いのちとくらし再生プログラム今期4回目の継続助成選考には、継続助成対象6団体すべてから応募がありました。

応募団体は、1年間もしくは2年間の事業成果・課題・応募事業概要を踏まえたプレゼンテーションを行い、選考委員からは、助成が無い場合はどうするのか?その事業は実効性があるのか?などの厳しい質問が投げかけられました。一方で、より事業成果があがるようなアドバイスもたくさんあり、選考時間がオーバーすることもありました。

各団体のプレゼンテーション及び質疑応答終了後、選考委員により4つの評価基準(実績、発展・展開性、実現性、予算の妥当性)および「A. 連携・協働」のテーマに応募された事業については、連携・協働の観点を加えた5つの評価基準で審議しました。加えて、継続助成をすることで、今後事業を発展させ地域の復興につながるか、助成終了後も持続的な活動につながる計画になっているかなども含め総合的な評価を行いました。最終結果としては、応募のあった6団体のうち4団体を採択し、助成総額は1,497万円となりました。

採択された4団体(うち2年目3団体、3年目1団体)は、1年間もしくは2年間の助成期間中に着実に実績を積み重ねてきました。今回の助成では、課題先進地といわれる東日本大震災被災地としての発信を強化し、災害復興の先進事例になるよう、さらに努力を重ねて実績を残していただきたいと思います。残念ながら採択されなかった2団体におきましても、さらに努力を重ねて被災地のために尽力していただきたいと思います。

最後に、本プログラムは、「いのち」と「くらし」の再生を願い、社会的に弱い立場にある被災者が尊厳をもって生活できるような取り組みになることを願っています。また、第2期では、被災地外からの支援が減るなか、地域における復興の先を見据えた「連携・協働」や「住民のエンパワメント」の推進をサポートしています。これらが持続継続可能になるように、NPOの組織基盤を強化するための支援を長年実施してきた当センターが事務局を担い、単に資金助成を行うだけでなく、事業実施団体への伴走支援を丁寧に行い、引き続き東北3県の被災地復興のために活動を続ける現地NPOと共に歩んでいきたいと思っています。

A. 連携・協働

認定特定非営利活動法人 心の架け橋いわて

被災地コミュニティにおける支援団体間の連携・協働によるメンタルヘルスケアの強化

心の架け橋いわては、岩手県大槌町およびその周辺地域において、多様な職種のメンタルヘルス専門家を国内外から結集し、多岐に亘る地域の団体と連携・協働することにより、地域全体のメンタルヘルス支援基盤の強化を目指してきた。最近では、過去7年間の学びを国内外の学会等、地域の外に発信しながら、地域特性に配慮した新たなメンタルヘルス支援モデルを模索している。今回は、これまでの活動を継続・拡大しつつ、震災後9年を経て起こりつつある被災地の変化-とりわけ住民の災害公営住宅への住み替えに伴うコミュニティの変容、急速な高齢化-を踏まえ、今後のメンタルヘルスサービスへの需要変化を予測し、長期的な活動指針を検討する。復興において人の心身の健康がしっかりと優先されていくためにも、また全国の医療過疎地でのメンタルヘルス支援モデル展開の可能性という意味でも、今後の活動の成果に期待したい。

 団体概要・事業詳細:認定特定非営利活動法人 心の架け橋いわて

特定非営利活動法人 りくカフェ

はまって、かだって 生涯現役(参加して、おしゃべりして)

りくカフェは、東日本大震災以降、岩手県陸前高田市において「心と体の健康」を担う場として、地域のママ友が中心になって活動してきた。今回の応募は、脳卒中死亡率や糖尿病予備軍率、中高年の肥満率がワースト1という地域課題に対して、「食育」「介護予防」をテーマに料理教室や健康ランチの提供、介護予防講座を定期的に実践するというものである。1年間の助成を通じて社協等との連携を強化し、地区ごとの住民ニーズにあわせて多様なプログラムを提供してきた。2年目は、活動成果の可視化、実施地区の拡大や持続的な運営に挑戦しながら、地域課題の解決に向けた道筋をつけていかれることを期待したい。

 団体概要・事業詳細:特定非営利活動法人 りくカフェ

特定非営利活動法人 こども∞(むげん)感ぱにー

子どもの「SOS」をキャッチし、心と命を守る事業

こども∞感ぱにーは、石巻市で震災後から「プレーパーク」を実施し、震災で場を失った子どもたちの遊び場をつくるだけでなく、未就学児親子や高齢者が集える場づくりやフリースクールの運営など、地域に密着した子育て支援を行っている。

人口15万人の石巻市に児童館がひとつしかない中、2年間の活動の成果の一つとして「子どものことならこども∞感ぱにーに聞く」という地域になってきている。さらに地域の社会福祉協議会、学校、自治会との連携を深めていき、地域主体の会議体をつくるまでに至った。

3年目の本事業は、専門性の高い組織だけではなく「地域」との連携を強めて、様々な子どもたちの事情にあわせたセーフティーネットを強化していく。また、保護者が相談しやすい「ながら相談」に対応できるスタッフも増やしていく。地域の様々なアクターが連携し、子どもたちのセーフティーネットとして全国のモデルケースに成長することを期待する。

 団体概要・事業詳細:特定非営利活動法人 こども∞(むげん)感ぱにー

B. 住民のエンパワメント

特定非営利活動法人 市民公益活動パートナーズ

次世代の地域コミュニティを担う壮年世代と共に学び・育てる@福島県北プロジェクト

市民公益活動パートナーズは、1年目の事業として、福島市北沢又地区に混在する新旧住民に加え、浜通りからの復興公営住宅入居者という三つ巴の自治の連携を促進することに挑んだ。住民をつなぐ交流マルシェやコミュニティ支援組織を学ぶ講座の開催などを実施し、地縁組織から地域活動グループが萌芽するなど、少しずつ変化を生み出した。しかし、計画段階でめざした買い物支援などの積極的な取り組みまでには至っておらず、一足飛びには進んでいない。そこで2年目の事業として、若年や壮年世代による地域交流イベントを開催するなど自らの活動を興す活動支援や、それを支えるセミナーやインターンシッププログラムの提供、『地区を知る本』の制作などに取り組むこととした。当然ながら「地域づくり」には、地元のキーパーソンの存在と、丁寧な伴走支援が不可欠である。そして時間も必要だが、いつまでも助成は続かない。今年度の成果は、より効果的かつ具体的でなければならないと考えている。

 団体概要・事業詳細:特定非営利活動法人 市民公益活動パートナーズ