活動報告:自主・連携事業

NPOリーダーのためのリトリート研修 in 御殿場
(第17回 支援者のための心のリフレッシュプログラム)

■日程:2020年2月20日(木)~22日(土) 2泊3日
■場所:国際青少年センターYMCA東山荘(静岡県御殿場市)
■参加者:2名(2団体)

プログラム

1日目

  • リラックスタイム1(近隣散策)
  • 心の荷下ろし1(グループエンカウンター)

2日目

  • リラックスタイム2(自然散策)
  • セルフケア(黙想、ストレッチ)
  • 心の荷下ろし2(コラージュ)
  • 心の荷下ろし3(ミニレクチャー)

3日目

  • 心の荷下ろし4(マインドフルネス・ミニレクチャー)
  • 傾聴トレーニング
  • ほか、カウンセリング(希望者)、懇親会など

活動報告

今回は、残念ながら様々な都合でキャンセルが多く、開催前日には2名の参加者となりました。しかし、自然に囲まれた環境での開催、免疫を高めるためには「こころとからだのリフレッシュとケア方法を知ること」も重要なことなどから予定通り開催することにしました。また、手洗いや消毒の徹底、定期的な換気と休憩なども取り入れながらプログラムを進めました。

初めての参加とリピーター参加でしたが、事前アンケートからは「少しでも⾝体のリズムを整え、リラックスして新しいアイデアのうまれる頭になりたい」「自然のなかでリラックスするとともに今後のスタッフのケアについても学びたい」などの声がありました。

このプログラムでは、自然と交わり、自分を大切にする時間を持つことを大事にしています。そのためすべてのプログラムは選択制で、どのプログラムに参加してもいいし、参加しないでもいいというのが特徴です。また、期間中は所属団体や肩書を外して参加をしてもらいます。自己紹介でも団体名や本名は言わずに「期間中、呼ばれたい名前」で自己紹介をしてから過ごしています。

自己紹介を終えると、アイスブレイクを兼ねて、会場近くの通称「ツバキロード」などをひととき散歩しました。会場に戻ってからは、阪神淡路大震災の経験からストレスケアが重要であるお話を聞いたのちにシェアリングなどを行いました。そして、17回目にして初めて「夜のお散歩」にもでかけ、素敵なイルミネーションを観ながら各々の時間を楽しみました。

1日目の振り返りでは「自分は、セルフケアをできていると思っていたけど、自分の状態を分析していただけだった。すでに解放されている感覚がすごくある」などのコメントがありました。

2日目は、国の天然記念物で富士山の溶岩洞窟のひとつ「駒門風穴」を散策しました。駒門風穴は、約1万年前の新富士火山の噴火によりできたとされる溶岩隧道で、国内で原型を保持しているものとしては、最も古く、大きいものの一つといわれています。肋骨状、波状、餅型状など自然が形成した珍しい形の溶岩を見ながら洞窟を堪能しました。

午後は呼吸法を学んでから、2グループにわかれてコラージュワークショップを行いました。テーマは「私たちのこれからの町」。様々な雑誌を切り抜いたり、絵を描いたりしながら個人として、またグループとして表現をしました。

2日目の振り返りでは、「昨日よりもリラックスして、頭がスッキリした。散策とみなさんとの語り合いが楽しかったです。」などのコメントがありました。

最終日は、天気があまりよくなかったので、セルフマネジメントを中心としたワークショップ、ストレスケアに関するレクチャー、傾聴トレーニングなどを行いました。

東日本大震災復興支援を行っている現地NPOの方々は、住民ひとりひとりに寄り添った活動をしていますが、実は自分の気持ちを後回しにしがちであり、自身も気づかないうちに、ある日バーンアウトしてしまうことがあるといわれています。

被災者の心のケアの重要性にくらべ、支援者が心の健康を保つことの重要性は、まだまだ十分に認識されていません。少しでもこのような取り組みが、支援者のメンタルヘルスケアの必要性が認識される一助になってほしいと願っています。

*このプログラムは、プログラムパートナーの公益財団法人 日本YMCA同盟と帝京平成大学の中谷名誉教授(臨床心理学博士)の協力を得て実施しています。

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