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助成事業

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これまで未利用の森林を活用した、被災者雇用拡大事業 ~土佐の森方式、自伐林業方式・木質バイオマスシステム構築の実践研修~

事業概要

主な支援対象

津波被災地域住民(岩手県大槌町、岩泉町、宮古市、宮城県気仙沼市、他)

主な活動地域

津波被災地域(同上)、津波被災地周辺地域

活動実施の目的・背景

木材自由化以降、日本の林業は大規模化の流れがいまだに続いている。しかし林業は不況から脱出するどころか深みにはまっている感もある。当団体は発想を転換し、低投資で参入容易な小規模自伐林業方式(自ら施業管理する方式)を推進し、大規模林業業者では採算割れからできなかった木質バイオマス利用のための林地残材の収集運搬ができるようになった。そこから本格的な自伐林業家が育つようになり、自伐林業が成り立つことを証明した。これによりUIターン者も増え、地域林業による雇用が一気に拡大(これまで導入した地域の実績では5~10倍に拡大)、地域活性化に貢献し始めた。軽めの林業である林地残材の収集運搬から始め、徐々に本格的な林業にステップアップするこの方式が土佐の森方式である。津波被災地は漁業中心であることから、これまで活用されてなかった森林をこの際に活用して、土佐の森方式を用いて、津波被災地復興のために、一時的から長期的雇用を幅広く生むことを、当事業の目的とする。

自伐林業方式は永続的に山を管理することから、材収穫時に委託型で施業する大規模林業に比べ格段に良い森をつくることが証明されている。津波を受けた被災地はリアス式海岸で海と山が直結している。山の状態が海の状態に直結するということだ。故に「森は海の恋人」という言葉も生まれている。沿岸養殖業は森の状態に影響されることから、沿岸地域の森は、よい森をつくる自伐林業方式で整備されることが望まれる。大規模な荒い施業で土砂が流れ出ては養殖業の復活もままならない。

現在、岩手県大槌町吉里吉里地区にて、自伐林業方式にて、先に述べた方々の協力を頂きながら当団体にて実践している。現在順調に推進しており、既に3人の専業雇用と15人程度の副業雇用になりつつある。この取り組みを被災地に広げることにより、被災地住民の雇用拡大につなげられれば、大きな被災地復興事業になる。基本的には3カ年継続事業として考えている。初年度は3~5地区、2年目は10地区、3年目に全域へ展開させることを目標とし、被災地域雇用1,000人以上を目指す。

事業内容
1. 参入しやすい自伐林業にて被災者雇用創出事業を実施したい地域の募集

初年度は、岩手県大槌町(吉里吉里地区以外)、岩泉町、宮古市、宮城県気仙沼市を中心に3~5地域で、以下の研修会を実施する。

2. 自伐林家養成塾(林業技術研修)の実施
  • 研修内容は、(1)チェーンソー取扱い、(2)選木・伐倒・造材、(3)材搬出、(4)作業道づくり、(5)林業経営、(6)林産物(キノコ、精油等)等の研修を毎月2~3日、集中的に実施する。重要な研修は反復させる。
  • 講師は当面、当団体のメンバー及び自伐林業家が得意分野を担当する。
3. 地域に合わせた自伐林業方式の構築をワークショップ研修形式で実施
  • 研修合意した地域の、地域の森林・歴史・文化等を考慮した、地域に根ざした自伐林業方式を研修参加者と構築していく。
  • 決めていく内容は、(1)自伐林業スタイル、(2)山林の確保、(3)推進組織(担い手)、(4)業にする範疇、(5)販売先及びマーケティング、等である。
  • 自伐林業スタイルは、(1)グループ型:山林所有者が複数集まり施業する方式、(2)集落営林型:地域の小規模な山をまとめて地域住民組織で施業する方式、(3)森林組合活用型:地域の小規模な山をまとめて森林組合と協働して自伐林業を実施する方式、(4)大規模山林所有者型:大規模な山林所有者と協働して、山を分散化して自伐林業を実施する方式、等に分かれる。どれを採用するかは地域状況により決める。
4. 木質バイオマス地域システムの構築をワークショップ研修形式で実施
  • 林地残材を地域ぐるみで収集して、エネルギー利用やパルプ原料利用する地域システムを、研修参加者と構築していく。
  • 高知県仁淀川町で構築した地域システムをベースにしながら、その地域の人達と協議を重ねながらアレンジしていく。
  • 可能な地域では、研修後半には社会実験として試行も実施する。

実施団体

団体名 特定非営利活動法人 土佐の森・救援隊
代表者 片岡正法
所在地 高知県吾川郡いの町
ウェブサイト http://mori100s.exblog.jp/
設立目的 森林ボランティア活動を林業と切り離したところで展開するのではなく、林業の入口として位置付けさせ、山村住民や都市住民へ、林業への間口を広げ、参入しやすい林業を形づくり、普及させ、地域雇用の倍増、森林・地域林業及び山村を再生させることを目的として活動している。かつては当たり前だった「自分の山は自分で管理する」「自分ひとりで出来なければ、寄り合い(協働・地域コミュニティ力)で助け合うということを今一度現代に取り戻し、小規模自伐林業(自伐林家的森業)を復活・再生させることにより目的達成を目指す。
通常の活動内容 具体的活動は定年退職者等の一般住民が本格的な森林整備(間伐・搬出・材利用等)を日々(週3日)実践することにより「自伐林業は誰でもできる」ことを世に示し、その研修会「自伐林家養成塾」を定期的(毎月1回)に実施して、その担い手育成を継続して実施している。またそれを後押しするために、木質バイオマス等利用の林地残材収集運搬システム構築づくりを各地で支援している。これらを一体化した地域システム(土佐の森方式)の全国展開を図っている。他、森林環境保全直接支払いとしての地域通貨「モリ券」の発行、それによる地域経済活性化、森林環境教育、木質バイオマス利用推進のための薪利用、森林ツーリズム等を推進している。